年収・最低賃金の実態調査、自身の時給を把握する重要性が明らかに
エフアンドエムネット株式会社が運営する管理部門向けのビジネスメディア「労務SEARCH」は、企業で働く男女300名を対象に、年収・最低賃金に関するアンケート調査を実施しました。この調査は、相次ぐ最低賃金の改定や社会保険の適用拡大といった日本の賃金・労務環境の変化を背景に行われ、特に月給制や固定残業代制を採用する企業における「最低賃金割れ」のリスク対応の重要性を浮き彫りにしています。
主な調査結果
直近1年間の年収について尋ねたところ、「200万円未満」と回答した人が全体の約3割を占め、最も多い結果となりました。また、300〜500万円未満の層にも年収が集中している傾向が見られます。この結果は、高年収層が多数派ではない実態を示唆しています。

毎月の基本給に関する調査では、「18万円未満」と回答した人が約4割にのぼり、最も多い結果となりました。月給制で働く場合、額面総額だけでなく、基本給の内訳を確認することが自身の労働条件を正しく理解する上で重要です。

月の平均残業時間については、「残業なし」が約45%と最も多く、残業が少ない働き方が多数派であることがわかりました。残業が少なければ、残業手当による総年収の底上げは期待できず、基本給のみで生活を支えることになります。総年収と1時間あたりの単価の関係を正確に把握することが求められます。

「基本給を所定労働時間で割った金額(簡易的な基本給ベースでの時間単価)を正確に知っているか」という設問に対し、「把握している」と回答した人は1割未満にとどまりました。この結果は、月給の総額が一種のブラックボックス化している実態を示しており、個人の労働単価への意識が低い傾向にあることを示唆しています。

残業代込みや固定給の場合、時給換算で地域の最低賃金を上回っているか自信があるか尋ねたところ、「間違いなく上回っている」と自信を持つ人は約3割でした。多くの人が不安を抱える背景には、正しい判別方法が浸透していないことが挙げられます。最低賃金と比較する際は、月給の総額から以下の賃金を除外し、1ヶ月の平均所定労働時間で割って算出する必要があります。
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精皆勤手当、通勤手当、家族手当
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残業代(時間外、休日、深夜手当)
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賞与、臨時的な賃金

社会保険料の役割について「詳しく理解している」と回答した人は約3割でした。「ただ引かれている税金のようなものだと思っている」という声もあり、負担感だけが先行している現状がうかがえます。社会保険料は、傷病時の手当金や将来の老齢年金など、給付額の算出ベースとなるため、その仕組みを理解することは重要です。

近年、最低賃金は全国的に大幅な引き上げが続いており、2026年に向けても上昇基調が続くと見込まれています。月給制や固定残業代制を採用している場合、最低賃金の引き上げによって、気づかないうちに「時給換算額」が基準を下回ってしまうリスクがあるため、定期的な確認が不可欠です。
最低賃金チェックのロードマップ
自身の給与が最低賃金を上回っているかを確認するためのロードマップは以下の通りです。
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除外手当を引く: 通勤手当や家族手当、残業代を除外した「対象賃金」を算出します。
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時給に換算する: 対象賃金を1ヶ月の平均所定労働時間で割り、「時給換算額」を出します。
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地域別・特定最低賃金と比較: 勤務地の最新の最低賃金と比較し、最低賃金額以上であるか確認します。
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定期的な確認: 例年10月頃に行われる最低賃金の改定に合わせて、毎年チェックを行います。
まとめ
今回の調査では、年収や月給の表面的な数字には敏感である一方、その内訳である「基本給」や「時給換算額」への理解が不足している実態が明らかになりました。物価高が続く中で、自身の労働の価値を正しく判断するためには、総額だけでなく「1時間あたりの単価」という視点を持つことが不可欠です。
この調査結果は、労務SEARCHのウェブサイトで詳しく紹介されています。
記事全文はこちら: https://romsearch.officestation.jp/report/53884
調査の実施概要
| 調査対象 | 企業で働く男女300名 |
|---|---|
| 調査方法 | インターネット調査 |
| 調査日 | 2025年12月24日~2025年12月31日 |
| 掲載記事 | 知らないと損しているかも?年収・最低賃金の実態が明らかに!年収・最低賃金に関するアンケート調査結果: https://romsearch.officestation.jp/report/53884 |
労務SEARCHについて

「労務SEARCH」は、管理部門の日々の業務課題を解決する記事コンテンツや、管理部門のニーズに合ったBtoBマッチングに役立つ資料を提供するビジネスメディアです。会員数は2万人を超え、その半数は管理部門の役職者です。コンテンツの高い専門性から、士業の方々からも支持されています。
サイトURL:https://romsearch.officestation.jp/
エフアンドエムネット株式会社 概要
| 会社名 | エフアンドエムネット株式会社 |
|---|---|
| 代表者 | 代表取締役社長 上枝 康弘 |
| 設立 | 2000年9月 |
| 資本金 | 5,800万円 |
| 事業内容 | ・SaaSの提供 ・ホームページ制作 ・業務用システムの企画・開発・運用代行 |
| 事業所 | 大阪・東京 |
| サイト | https://www.fandmnet.com/ |
参考URL
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賃金構造基本統計調査 結果の概要|厚生労働省: https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/chinginkouzou_a.html
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最低賃金制度の概要|厚生労働省: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/chingin/newpage_43875.html
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最低賃金の適用される労働者の範囲|厚生労働省: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/chingin/newpage_43886.html
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全ての都道府県で地域別最低賃金の答申がなされました|厚生労働省: https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_63030.html





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