2024年問題から約2年、約4割の施工管理職が「残業時間は減少した」と回答
2024年4月に建設業へ適用された時間外労働の上限規制について、施工管理職の約9割が制度を認知していることが分かりました。「内容まで詳しく理解している」が49.4%、「おおよそ理解している」が39.3%です。

また、本規制が守られていると思うかという質問に対しては、約8割が「厳格に守られている」(39.8%)または「どちらかというと守られている」(40.7%)と回答しています。

規制適用後の残業時間の変化については、約4割(40.3%)が「減少した」と回答しました。減少幅としては「10時間以上〜20時間未満」(42.4%)が最も多く、一定の残業削減効果が見られる結果となりました。

約半数が生活やキャリアに「ポジティブな影響」、一方で手取り給与が減ったとの声も
時間外労働の上限規制が生活やキャリアに与えた影響について尋ねたところ、約半数(「ポジティブな影響があった」16.8%、「ややポジティブな影響があった」31.1%を合わせて47.9%)がポジティブな影響を実感していると回答しました。具体的な内容としては、「休日が確保されるようになった」(49.6%)、「分業体制により業務負担が分散した」(48.2%)といった回答が挙げられています。


反対に、約1割(「ネガティブ」3.5%、「ややネガティブ」9.8%を合わせて13.3%)は、残業規制により生活やキャリアに悪影響があったと感じているようです。具体的には、「残業代が減り、手取り給与が減った」(64.5%)が最も多く、次いで「工期や現場ルールは変わらず一人あたりの担当現場数・責任が増えた」(34.2%)、「残業時間は減ったが、サービス残業や持ち帰り業務が増えた」(31.6%)、「トラブル時も残業が制限され、納期への精神的プレッシャーが増えた」(31.6%)と続いています。

残業規制進むも、約6割が現在も「サービス残業をしている」と回答
残業時間が減少する一方で、現在も約6割(56.4%)が「サービス残業をしている」と回答しており、実労働時間の適正把握には依然として課題が残る結果となりました。さらに、規制適用後にサービス残業が「増加した」と回答した人も7.5%存在しており、制度導入後も労働時間管理の実効性には課題が残ることが示されています。


サービス残業の理由は「業務が上限内で終わらない」「人手不足の未解消」が同率1位
サービス残業が発生している理由としては、「残業時間の上限内では業務が終わらないから」(56.7%)と「採用や増員が進まず、人手不足が解消されていないから」(56.7%)が同率で1位となりました。次いで「工期・スケジュールに無理があるから」(32.5%)、「残業申請の手続きが面倒・複雑だから」(29.7%)と続いています。労働時間の規制自体は認知・遵守されている一方で、業務量や人員体制の改善が十分に追いついていない現場の実態が浮き彫りになっています。

事業責任者のコメント
レバジョブ事業責任者の森山氏は、今回の調査結果について次のようにコメントしています。
「今回の調査では、時間外労働上限規制の適用により、約4割の現場で残業時間の削減が進んでいるという前向きな兆しが見られました。一方で、半数以上が現在もサービス残業を余儀なくされている実態も明らかになっています。特に『人手不足』や『上限内では終わらない業務量』が主な要因となっていることから、制度は整備されつつあるものの、現場の体制や業務設計が十分に追いついていない状況がうかがえます。」
「また、残業規制により約半数が生活やキャリアに『ポジティブな影響があった』と回答している一方で、対応が十分に進んでいない環境では、残業代の減少や業務負担の増加といった形で現場にしわ寄せが生じていることも分かりました。建設業界の働き方改革を今後さらに推進していくためには、業務量の適正化や人材確保、業務効率化など、現場全体の生産性向上に取り組むことが、より一層重要になっていくといえるでしょう。」
調査概要
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調査年月:2026年3月3日~3月5日
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調査方法:インターネット調査
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調査主体:レバレジーズ株式会社
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実査委託先:GMOリサーチ&AI株式会社
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有効回答数:573人
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調査対象:施工管理職として働く正社員





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