EEFULホールディングスについて
EEFULホールディングスは、「エフィカシー(自己効力感)に溢れる世界を創る」ことをパーパスに掲げ、介護を日本の主要産業に成長させ、超高齢社会における新たな生活インフラの構築を目指しています。2023年に株式会社emomeとして創業し、2025年11月に現在のEEFULホールディングスに社名変更しました。
同社は、CCRCC(Continuing Care Retirement Communal City:リタイアから最期まで一貫したサービスを提供する“街”の構想)を基幹コンセプトに据え、以下の事業を展開しています。
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在宅介護事業
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介護事業者向けクラウドサービス
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高齢者向け生活支援事業
日本が世界一の超高齢社会に突入する中で、介護を「コスト」ではなく「生活インフラ」と再定義し、データ・テクノロジー・現場運営を統合することで、持続可能なモデルを構築することを目指しています。また、同社は介護事業の現場運営にも携わり、実際の事業所運営から得られる知見をサービス開発や経営改善に活かしているとのことです。グループ全体では約350名の従業員を擁し、介護事業運営とテクノロジー開発の両面から事業基盤の構築を進めています。
介護業界の背景と課題
日本の介護業界は現在、拡大の時代から構造転換の局面へと移行しています。東京商工リサーチのデータによると、2025年の介護事業者の休廃業・解散は653件と過去最多を更新しました。これは、倒産件数176件の約3.7倍にあたる事業者が、事業継続を断念していることを示しています。

この状況は、従来の経営モデルが持続可能性の限界を迎えていることを示唆しています。従業員10人未満の小規模事業者が倒産の約8割を占め、後継者不在や人手不足を背景に、「あきらめ廃業」が増加しています。長年地域社会を支えてきた小規模事業所の消失は、単なる一企業の経営問題にとどまらず、地域インフラそのものの崩壊を意味する深刻な社会課題であると言えるでしょう。
<参照>
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東京商工リサーチ 2025年「介護事業者」の休廃業・解散動向(2026年1月23日発表): https://www.tsr-net.co.jp/data/detail/1202326_1527.html
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東京商工リサーチ 2025年「介護事業者」倒産動向(2026年1月9日発表): https://www.tsr-net.co.jp/data/detail/1202283_1527.html
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帝国データバンク 全国「後継者不在率」動向調査 2025年(2025年11月21日発表): https://www.tdb.co.jp/report/economic/20251121-successor25y/
こうした退出の背景には、介護業界が抱える本質的課題としての「経営人材の不足」があります。EEFULホールディングスは、介護事業における経営力を「技術開発力」「組織開発力」「財務開発力」「商品開発力」の4つの要素から成るものと定義しています。しかし現状では、これらの経営機能を横断的に担う人材が十分に育成・配置されていないケースも多く、現場の高いサービス品質が必ずしも持続的な事業成長につながりにくい構造があるとのことです。介護サービスの質だけでなく、経営人材をいかに育成・確保して経営力を高めていくかが、今後の業界全体の持続可能性を左右する重要なテーマとなっています。
4.1億円の調達と今後の成長戦略
今回の資金調達を通じ、EEFULホールディングスは以下の点を強化します。
介護事業所のM&A(譲受)の加速
同社は、承継ニーズや成長機会を有する介護事業所の譲受を加速し、地域単位での持続可能な事業基盤の構築を進めていく方針です。その実行に向けてソーシング体制を強化し、案件の発掘から意思決定までのプロセスを高度化します。あわせて、統合後の経営改善を前提としたPMI体制を整備し、拡大と経営品質向上を両立する成長モデルを確立していくとのことです。
PMIにおける組織マネジメントの標準化による経営品質の向上
EEFULホールディングスは、統合後の経営品質向上を重視したM&Aを推進しています。統合にあたっては、業務・組織・収益構造を可視化し、各人の役割と責任を明確化。レポートラインや業務フローを整備することで、属人性を排した組織運営へと移行します。また、予算策定と目標数値の可視化、進捗管理の徹底により、PDCAが継続的に回る体制を構築しています。管理職との継続的な対話やマネジメント強化を通じ、統合後も改善が自走する組織づくりを進めています。統合後の経営品質を高め続けることが、持続可能な成長の前提であると考えています。
経営人材の強化と人事制度改革の推進
拡大フェーズを支える経営基盤の強化として、CXOレベルを含む経営人材の採用を強化します。EEFULホールディングスが求める経営人材は、連続的な資金調達やM&Aの遂行、コーポレートガバナンスの整備、そしてAX(AI Transformation)を推進できる経営機能を担う人材であるとのことです。
あわせて、介護現場における人事制度・評価制度の整備を推進します。介護業界では、成果や改善努力が評価や待遇に十分反映されにくい構造が存在します。同社は、目標設定・評価基準・昇給制度の明確化を通じて、努力と成果が適切に報われる仕組みの確立を目指します。さらに採用広報およびブランディングを強化し、介護職採用における再現性のある成功パターンを構築することで、人材採用力の強化を図ります。
競争優位の源泉となるAX(AI Transformation)基盤の構築
上記3本柱を横断的に支える基盤として、EEFULホールディングスはAX(AI Transformation)の構築を進めています。現在、利用者領域(支援情報)、従業員領域(労務・配置)、事業所領域(運営データ)を横断統合するプラットフォームの設計・開発を進めており、AIレイヤーを通じてデータ活用を高度化するアーキテクチャを構築中です。本基盤により、以下の実現を目指しています。
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人員配置の最適化支援
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稼働率・収益構造の横断可視化
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経営判断の迅速化
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統合拠点間のナレッジ共有
AX基盤は、今後のM&A拡大を支える経営インフラであり、同社の中長期的な競争優位の源泉となることを目指しているとのことです。
出資者からのコメント
グロービス・キャピタル・パートナーズ 代表パートナー 高宮 慎一 様

高齢化社会が待ったなしとなり、誰もがアクセスできる介護をインフラとして整備することが、喫緊の課題となっています。EEFULは、長らく介護事業に携わってきたビジョナリーの森山さんのもと、介護事業が持続的な社会インフラになるよう、効率化を進め、テクノロジーを活用したイノベーションをもたらすことに挑みます。日本が抱える社会課題の解決の一助となるべく、我々も全力でご支援できればと思います。
グロービス・キャピタル・パートナーズ Investment Professional 南 良平 様

言うまでもなく介護関連領域は巨大かつ成長市場である一方で、担い手不足もあり業界の生産性向上は大きな社会的課題となっています。そんな課題に真正面から向き合い、世界に冠たる産業にしたいという森山さんに期待して投資させていただきました。学生起業家ですが、受け継いだ家業をベースに、大きなビジョンや慣習に囚われない発想で業界に新しい風を送り込む、その挑戦に伴走できることを楽しみにしています。
Dual Bridge Capital 代表パートナー 寺田 修輔 様

EEFULホールディングスに追加出資致しました。初回出資以降、森山さんが愚直に介護事業所の現場と向き合い、悩みながらも課題解決に取り組む姿を間近で拝見してきました。地盤を固めたうえでいよいよ本格する介護事業所の連続的なM&A戦略に対し、全力でご支援できればと考えています。引き続き宜しくお願い致します!
Dual Bridge Capital キャピタリスト / FP&Aディレクター 中澤 大輔 様

初の外部株主として資本参画してから1年、次なる挑戦に向けて追加出資致しました。介護現場の職員や利用者の方々に真摯に向き合いながら、持続可能な経営体制を着実に築いてこられた姿が、強く印象に残っています。足元の地盤が固まり、いよいよ連続的なM&A戦略が本格化していく今、その成長はさらに加速していくと確信しております。森山さんが率いるEEFULホールディングスが、産業を代表する企業へと成長していく歩みを、株主として引き続き全力で支えて参ります。宜しくお願い致します!
Identity Academy(Future Identity Capital)代表理事 森山 博暢 様

EEFULホールディングス社にこのたび出資させていただきました。日本が構造的に抱えている少子高齢化そして高齢者の介護事業。ここに真正面に向き合いテクノロジーを導入して持続可能なシステムを作り出そうという森山さんの試みに強く共感します。森山さんとは創業前からのお付き合いがあり、事業の黎明期から常にお話し相手をさせていただきました。人として事業に組織に向き合う力が強く介護事業という長い時間軸を必要とする分野に力を発揮できる人物だと確信しております。今後のEEFULホールディングスの成長と三方よしの介護事業の世界の達成に微力ながらも貢献させていただけることを非常に光栄に思います。
代表コメント
株式会社EEFULホールディングス 代表取締役 森山 穂貴氏は次のように述べています。
「この度、国内を代表するベンチャーキャピタルファンドに当社の株式をお引き受けいただきました。当社は、世界で最も高齢化先進国である日本から、世界に冠たる産業を創造するスタートアップ企業です。人事・財務・技術を開発することをレバーにして、日本の介護モデルを現状に最適なものにつくりかえます。また、介護だけではなく、アクティブシニアに向けたコンテンツ提供も視野にいれ、CCRCCの実現に尽力いたします。しかし、まだまだ私たちはシードな会社です。世界に冠たる産業を日本から産み出すことにともに取り組んでいただける方を引き続き募集しています。」
代表プロフィール
森山 穂貴
2002年生まれ。東京大学文学部卒。在学中の2023年に株式会社emome(現:EEFULホールディングス)を創立、代表取締役に就任。レクリエーションクラウド「シニアカレッジ」などの介護事業所向けのSaaS事業や介護事業所の経営を手がける。ICC FUKUOKA 2025 STARTUP CATAPULT 優勝。著書に「未来をつくる介護」(クロスメディア・パブリッシング)があります。
メディア・書籍実績:介護の未来を再定義する
本調達の背景にある、森山氏が描く「介護産業の未来像」については、以下の書籍およびメディア出演にて詳しく解説されています。
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著書:『未来をつくる介護 ― 高齢化時代の新しいライフスタイル開発』
(クロスメディア・パブリッシング / 2025年11月14日発売)

日本が迎える超高齢社会を「危機」ではなく「機会」と捉え、介護を生活インフラとして再定義する一冊です。
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PIVOT出演:東大生が語る「介護業界の構造課題と未来への処方箋」
(PIVOT TALK BUSINESS / 2025年11月26日公開)

ビジネス動画メディア「PIVOT」にて、代表・森山氏が業界の構造的課題と「日本版CCRC構想」の全貌を語っています。
採用情報
EEFULホールディングスでは、成長戦略の一環として採用を強化しています。CXOレベルからAIプロダクト開発、新規事業開発ポジションまで、幅広く募集中です。
会社概要
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会社名:株式会社EEFULホールディングス
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代表者:代表取締役 森山穂貴
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所在地:東京都港区虎ノ門2-2-1 住友不動産虎ノ門タワー 6F
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事業内容:介護事業所データベース「EEFUL DB」の運営、介護レクリエーション動画配信サービス「シニアカレッジ」の提供、福利厚生アプリ「福利厚生くん」の提供、「介護M&Aシミュレーター」の提供、介護事業所運営 等
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「EEFULホールディングス」 ホームページ:https://eeful-hd.com







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