2025年度の成果と今後の目標
この取り組みの結果、2025年度は「Vision2030 1st STAGE」(2022-2024)の平均と比較して、以下の成果をあげました。
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平均在庫回転日数:11%削減
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品切れ件数:50%削減
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物流効率(※):9%向上
(※)1つの製品が消費者に届けられるまでの車両台数や作業回数のことです。
同社は「Vision2030 2nd STAGE」(2025-2027)において、全社ROIC(投下資本利益率)への貢献を目指しています。
背景と目的

近年、原材料価格の高騰、物流費の上昇、地政学リスクの顕在化、気候変動に伴う自然災害の増加など、サプライチェーンを取り巻く環境は一段と複雑化し、不確実性が高まっています。このような状況の中で、ライオン株式会社は「お客様への安定的な製品供給」という社会的使命を果たしつつ、持続的な事業成長に向けて収益性とキャッシュ創出力の一層の強化を目指しています。
そこで同社は、昨年スタートした中期経営計画「Vision2030 2nd STAGE」で掲げる“収益力の強靱化”を支えるSCM基盤の確立を目指し、部門ごとのサイロ化・個別最適に偏りがちであった従来型のSCMから脱却する取り組みを開始しました。サービスレベルの向上、コストの最適化、キャッシュフローの改善、リスクの低減という4要素を全社横断で統合的にマネジメントするため、販売計画から物流計画までをDXを活用して一貫管理するSCM基盤と体制を新たに構築しました。これにより、短期的な効率性の追求と中長期的なレジリエンスの強化を両立し、全社最適化に基づく競争力の一層の向上を図っています。
「Vision2030 2nd STAGE」終了時(2027年)に向けた国内の目標と現状
比較対象は1st STAGE(2022-2024)の平均です。
| 目標項目 | 2nd STAGE終了時(2027年)の目標 | 2025年度の結果 |
|---|---|---|
| 平均在庫回転日数 | 23%削減 | 11%削減 |
| 品切れ件数 | 2025年水準を維持 | 50%削減 |
| 物流効率(※) | 15%向上 | 9%向上 |
具体的な取り組み内容
ライオン株式会社は、SCM高度化戦略において以下の4つの具体的な取り組みを進めています。
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KPIマネジメント高度化
SCMにおけるKPI(重要業績評価指標)をサービス・コスト・キャッシュ・リスクの4つの視点で再設計し、日次でモニタリングするSCMコントロールタワーを構築しました。これにより、基準に基づくアラート検知や要因把握の精度が向上し、部門横断での迅速な意思決定が可能となりました。 -
需要予測高度利活用
社内の各種実績データ・計画データに加え、製品特性に応じた外部データも組み込み、需要予測モデルを構築しました。これにより、日々の変化を先読みした迅速な供給調整と、中長期の計画精度向上を実現しました。 -
What-if分析によるシナリオプランニング
サプライチェーンプランニングツールを導入し、複数シナリオのWhat-if分析を実施することで、意思決定の精度向上、及び需要・供給変化時の計画適正化スピードの向上を実現しました。 -
物流リソースマネジメント
短期から中長期の需要計画から物流計画までを一貫管理することで、需要計画と連動した物流リソースの最適配分と、需要・供給変化時の機動的な見直しを実現させるサプライチェーンのE2E(End-to-End)一元管理により、物流効率を大幅に改善しました。
関連情報
- ニュースリリース(2025年10月15日公開)ライオン、Google Cloud でデータドリブン経営を加速 ~SAPデータをリアルタイム活用する全社データ基盤を内製、 AI による需給予測も視野に~: https://doc.lion.co.jp/uploads/tmg_block_page_image/file/11003/20251015.pdf





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