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約9割の企業が外部パートナーのAI利用を把握できず、「いつの間にかAI」のリスク実態が明らかに

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調査結果サマリー

この調査を通じて、企業のAI活用や事業推進における深刻な課題が明らかになりました。AI利活用やリスク管理に関心が高いAIGA会員企業を対象としたにもかかわらず、意図しない経路から流入するAIの把握が困難であるという結果は、多くの企業が今後直面する可能性のある課題を示唆しています。

AIの導入経路と把握状況

独自開発・内製AIや外部から調達したAIについては、約半数の企業(それぞれ49%、53%)が「全て把握できている」と回答しました。これらのAIは、開発プロジェクトや予算管理、契約を伴う導入プロセスを経るため、比較的管理が行き届きやすい領域と言えます。

一方で、約半数の企業では一部またはほとんど把握できていないと回答しており、意図して導入したAIであっても、全社的な網羅性には課題が残る実態も示されています。

独自開発・内製AIおよび外部から調達したAIの把握状況

特に課題が顕著なのは、既存システムへの組み込み・アップデートによるAI機能追加と、外部パートナーにおけるAI利用です。既存システムへのAI機能追加では64%、外部パートナーにおけるAI利用では87%の企業が「把握に課題がある」と回答しました。これらの経路は、サイレントアップデートなどで企業側が明示的なAI導入判断を経ないことや、管理責任が自社の外にまたがる点が要因として挙げられます。特に外部パートナーのAI利用は、契約上の取り決めがないことや、成果物ベースでの評価により業務プロセスが見えにくいことから、最も把握が困難な領域となっています。

既存システムへのAI機能追加と外部パートナーにおけるAI利用の把握状況

従業員の個人利用によるAIについても、60%の企業が把握に課題があると回答しています。個人のメールアドレスや私用端末での利用など、技術的な検知や制御が難しいケースが多く、社内ルールを整備していても実効的な統制が及びにくい領域であることがうかがえます。これは、悪意の有無にかかわらず、従業員の裁量による利用がシャドーAIを生みやすい構造になっていることを示しており、企業にとって日常的かつ発見しにくいリスク源の一つと言えるでしょう。

従業員の個人利用AIの把握状況

AIガバナンスの取り組みと課題

AI利用に関する社内ルールやガイドラインを整備している企業は72.3%、AIガバナンス組織を設置している企業は55.3%に上り、制度面や組織面での対応は一定程度進んでいることが確認されました。

社内ルール整備と組織設置の取り組み

しかし、これらの取り組みが、既存システムのアップデートや外部パートナー、個人利用といった意図的ではないAI流入の把握にまで十分に機能しているとは言い難く、制度整備と実態把握の間にギャップが存在していることが示唆されています。

AI利活用における「リスクの芽」を把握・管理する上での課題としては、「AIツール・サービスの急増と多様化」を83%の企業が、「従業員のAIリテラシー不足」を66%の企業が挙げています。これは、AIの技術進化スピードと利用形態の変化が、従来の人手やルールに依存したガバナンスの限界を超えつつあることを示しています。

リスクの芽を把握・管理する上での課題

専門家コメント

一般社団法人AIガバナンス協会の弁護士兼リサーチフェローである宮原瑞穂氏は、本調査を通じて、AIガバナンスに積極的に取り組む企業であっても、すべてのAIを完全に把握・管理することは現実的に難しいという事実が浮かび上がったとコメントしています。特に、既存システムへの機能追加や外部パートナー、従業員の個人利用といった経路から流入するAIは可視化されにくく、ガバナンス上の盲点になりやすいと指摘しました。

宮原氏は、「AIツールの多様化・急増を前に、企業が能動的な管理を実践しているからこそ『ガバナンスの網の目』が明らかになるという構造的な限界だと考えられます。今後は、すべてを網羅的に管理しようとする発想から一歩進み、どの領域にリスクが集中しやすいのかを見極めたうえで、限られたリソースを重点的に配分していくような、戦略的なAIガバナンスへの転換が、より重要になるのではないでしょうか。」と述べています。

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調査概要

  • 調査名: 「いつの間にか」AIのリスク実態調査

  • 調査期間: 2025年8月12日〜9月10日

  • 調査対象: AIGA会員企業

  • 有効回答数: 47社

  • 調査方法: オンラインアンケート

  • 設問数: 全27問

調査結果以外にも個社の事例などが掲載された全文は、以下のリンクからご確認ください。

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一般社団法人AIガバナンス協会について

AIガバナンス協会(AIGA)は、AIのビジネス活用拡大とリスク認識の広がり、国内外の政策動向の変化を背景に、企業と社会が安心してAIを活用し、持続可能な成長を遂げるために設立されました。多様なプレイヤーがAIガバナンスのあり方を議論できる場を創ることを目的としています。2024年10月より一般社団法人に移行し、AIガバナンスの社会実装とポリシーメーカー等との連携を強化しています。

AIGAでは、グーグル合同会社、日本マイクロソフト、AWS Japanなどのグローバルテック企業をはじめ、国内の金融・保険・通信・IT・HR・製造・インフラ等の業界大手、AIやデータに関する事業を手がけるスタートアップなど、多様な領域のリーディングカンパニーが産業横断で議論を行い、企業のあるべきAIガバナンスに関する共通理解の醸成や政策提言等の活動を実施しています。

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