コクヨの最新鋭物流拠点「東北IDC」が竣工、日立の次世代マテハンシステムで生産性40%向上へ
コクヨ株式会社は、宮城県仙台市泉区で建設を進めていた最新鋭の物流拠点「東北IDC」の竣工を迎えました。この物流拠点には、株式会社日立製作所(以下、日立)の次世代マテハンシステムが導入されており、庫内の生産性が約40%向上する見通しです。2026年10月の稼働に向け、現在は設備の構築・テストフェーズへ移行しています。
「東北IDC」は、単なる物流インフラにとどまらず、人々が集い、地域社会との交流が生まれる場としても位置づけられています。

「東北IDC」構築の背景と役割
コクヨグループでEコマースサービスを提供する株式会社カウネットは、「べんりねっと」を核とした「購買プラットフォーム戦略」を推進しています。この戦略を物流面で支える「東北IDC」は、東北・北海道エリアにおける配送リードタイムの短縮と品揃えの拡充を担う重要な拠点です。
「東北IDC」は、コクヨの物流ネットワークにおいて標準的な運用規模でありながら、最新テクノロジーの導入により最大27万SKUの高密度保管を実現する計画です。
「東北IDC」の主要な特長
高密度保管と配送の高速化
入庫から出荷、在庫管理に至るまで、倉庫内作業全体の最適化と高度化を図るため、異なるメーカーの設備を統合制御する日立の統合型マテハン制御システム「ユニバーサル WCS」が導入されました。
このシステムは、日立独自の搬送計画最適化エンジン「LogiRiSM」と連携し、オーダー投入順序や搬送ルートをリアルタイムで最適化します。その計画に基づき、国内で初めて本格導入されるHAI ROBOTICS社ロボットによる自動ピッキング機能と高密度保管を両立したGTPシステム「HaiPick Climb System」、搬送AGVやコンベヤなど複数設備が一元的に制御されます。これにより、高密度な保管体制と圧倒的な出荷スピードの両立が実現しています。

具体的には、ロボットが商品を作業者の元まで自動搬送する仕組みにより、スタッフの歩行時間が短縮されます。システム連携による拠点内工程の全体最適化を図ることで、主要3拠点(首都圏IDC、中部IDC、近畿IDC)の実績平均値と比較して、拠点全体の生産性が約40%向上する計画です。また、在庫ロケーションの自動管理によって棚卸業務の工数は既存拠点と比較して50%〜70%削減される見通しです。標準規模の拠点ながら主要拠点に匹敵する出荷能力を確立し、東北・北海道エリア全体の供給リードタイム短縮に寄与します。

働きやすさをデザインし、地域社会と共生する拠点を構築
「東北IDC」の稼働に伴い、パートスタッフ等を含む約100名の新規雇用が計画されています。作業空間は、現場の声や他拠点の課題を反映し、従業員がより健やかに業務に従事できる環境を追求されました。具体的には、大型高効率空調システムによる徹底した温度管理に加え、低騒音型のコンベヤや搬送自動ロボットの導入により、物流施設特有の機械音が最小限に抑制されています。一般的なオフィスに近い静穏な環境を構築することで、心理的ストレスの低減と集中力の維持が図られます。
一方、現場に従事する方々をはじめ、スタッフや地域住民が集うパブリックスペースにおいても、コクヨが培ってきた働く空間のデザインに関する知見が随所に反映され、従来の物流施設のイメージが刷新されました。休憩室には家具づくりのノウハウを活かした機能的な什器が配置され、心身ともにリフレッシュできる環境が整えられています。
さらに、単なる物流拠点にとどまらず、地域社会の皆様とつながる場として、敷地内に「多目的交流エリア」が設置されます。教育機関や地元企業との連携にも活用可能なフレキシブルな設計とし、雇用創出や地域経済の活性化に貢献します。人々が集い、活気が生まれる「東北IDC」は、地域社会と共に歩むコクヨの姿勢を体現する場所となります。
施設概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名称 | 東北IDC |
| 所在地 | 宮城県仙台市泉区明通三丁目31番 |
| 竣工 | 2026年2月28日 |
| 稼働開始 | 2026年10月30日(予定) |
| 賃借坪数 | 約7,000坪(2階、3階) |
| 延床坪数 | 約15,000坪 |
| 建物階数 | 4階建(133m×103m)、RCS構造(鉄筋コンクリート造一部鉄骨造、耐震) |
関連情報
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2025年2月14日発表 最新鋭の自動化物流センター「(仮称)新仙台IDC」を2026年10月に開設:
https://www.kokuyo.com/news/release/20250214cs1/ -
2026年3月17日発表 日立、コクヨの最新鋭物流拠点「東北IDC」に次世代マテハンシステムを納入へ:
https://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2026/03/0317.html





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