近畿大学工学部でSAPコンサルタント体験イベントを実施
NTTデータ グローバルソリューションズは、近畿大学工学部情報学科の学生向けに、SAPコンサルタントが担う上流業務「構想策定」フェーズを1日で体験できるイベントを2026年2月に開催しました。このイベントは、デジタル人材育成に向けた近畿大学工学部との連携の一環として実施されたものです。

イベント実施の背景
NTTデータ グローバルソリューションズは、近畿大学工学部と2025年11月よりデジタル人材の育成で連携を進めています。前回実施されたERP・SAPの実務概要紹介講座が好評だったため、今回はさらに現場のリアルな業務をイメージできるよう、内容を改変して第2回目の実施に至りました。コンサルタントとしての面白さ、やりがい、そして難しさを学生に感じてもらうことを目的としています。
講座概要と実践された思考プロセス
近畿大学工学部情報学科の木村准教授が担当するクラスから、SAPに興味を持つ学生9名が参加しました。このプログラムでは、SAPコンサルタントとして経営課題の解決に取り組む「構想策定」フェーズを体験しました。学生たちは、社長からの指示を受け、モデル企業における営業部、生産部、購買部、経理部など多様なステークホルダーの現状を把握。そこから見えてくる課題を踏まえ、SAP導入による「経営的なメリット」を提示することを目指しました。


分断されたシステムに潜む「見えない損失(機会損失)」と「将来のリスク」を可視化するため、チームに分かれて議論が行われました。
このプログラムの目標は、「課題から価値への『変換』プロセスを体験する」ことでした。散在する情報を整理し、以下の2つの異なる「価値」へと昇華させる思考プロセスが実践されています。
1. 機会損失から「定量的効果」の導出
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「システムが分断されている」状態を単なる不便さではなく、「逸失利益」として捉え直すことを目指しました。
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システム統合がもたらす「利益への直接貢献」を論理的に導出する力を養うことを狙いとしました。
2. リスクから「定性的効果」の導出
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「属人化」や「データ不整合」といった、すぐには損益に表れない課題を「経営の時限爆弾」として認識することを促しました。
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これらを解消することが、長期的な「企業体質の強化(BCP・ガバナンス)」につながることを理解し、経営の安定性を訴求する力を養うことを狙いとしました。

学生によるプレゼンテーションの後には、NTTデータ グローバルソリューションズの社員および近畿大学の木村准教授からフィードバックと総括がありました。


講座に関する高い評価
今回の講座では、参加者全員から「非常に満足」と高い評価を得ました。学生からは、主に以下の2つの観点でコメントが寄せられています。
1. 思考の深まりと実践から得た学び
多くの参加者が、課題の切り分けや構想策定の難しさを感じつつも、自ら考え、言語化し、仲間と議論を深める過程に強い楽しさを見出していました。授業で得た知識が実践の場でどのように役立つかを体感できたこと、また現場の状況に合わせて柔軟なアイデアを出す難しさを知ったことが、学びの深まりにつながったと考えられます。「実務に近い体験を通じて理解が進んだ」「勘違いに気づけた」といった声も多く、思考のリアリティが学生にとって刺激となったことがうかがえます。時間が足りないほど集中して取り組めたという意見も印象的でした。

2. 社員からのアドバイスと実務理解
社員からのフィードバックや質疑応答が、参加者の学びを大きく後押しした点が共通して挙げられました。発表後の助言や議論中のアドバイスが「的確で深い思考を促してくれた」という声が多く、実際に働く人の視点に触れることで、学生では生まれにくい視点や考え方を理解できたことが高く評価されています。一方で、実務経験がないため現場の背景を十分に理解しきれないという課題感や、システムやSAPへの知識不足を実感したという意見も見られました。これらの気づきが、今後さらに学びたいという意欲につながっていることが特徴的です。

今後の展望
NTTデータ グローバルソリューションズは、国内におけるSAPを含むIT人材の不足を鑑み、学生向けの人材育成が重要であると考えています。これまで社内向けに実施してきた育成システム「GSL大学」で培ったノウハウを積極的に社外へ展開し、学生層におけるSAPの認知度と理解度を高めていく方針です。
GSL大学は、組織の成長を支援する企業内大学であり、個々人の価値向上と組織の価値向上、そして組織の維持・拡大を目的としています。GSL大学の詳細については、以下のリンクから確認できます。
NTTデータ グローバルソリューションズは、今後もこうした活動を通じて長期的なSAP人材の育成、マーケットの拡大、さらには日本企業の競争力強化に貢献していくとしています。





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