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ジョブ型人事制度の運用実態調査結果を発表:成果実感の鍵は「制度」よりも「運用」にあり

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成果実感の鍵は「制度」よりも「運用」に

調査の結果、ジョブ型人事制度を導入している企業のうち約2割が、期待通りの成果を実感できていないことが判明しました。成果を上げている企業とそうでない企業の間には、制度そのものよりも、その「運用」に明確な違いがあることが示唆されています。

具体的には、職務記述書の積極的な活用、職務・役割と処遇の連動、定期的なフィードバックといった運用上の特徴が、成果につながっている傾向が見られます。

男性ビジネスマンのポートレート

株式会社リクルートマネジメントソリューションズのシニアコンサルタントである森本 伊織氏は、調査について「制度の有無よりも、職務記述書をどれだけ活用しているか、職務・役割と処遇がどれだけ連動しているか、管理職がどれだけの頻度でフィードバックしているか——こうした『運用の質』が成果を分けていました」とコメントしています。

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ジョブ型人事制度の導入目的と成果実感の現状

ジョブ型人事制度の導入目的として最も多く挙げられたのは「成果による処遇のメリハリ」(53.9%)で、次いで「年功的な賃金からの脱却」(45.4%)、「採用力強化」(42.1%)が続きました。多様な目的でジョブ型が活用されていることがわかります。

図表1:ジョブ型人事制度の導入目的

しかし、各目的において約半数の企業が成果を実感している一方で、約2割の企業は成果を実感できていません。「採用力強化」や「キャリア自律の促進」といった目的では、成果実感の肯定群と否定群の差が他の目的よりも小さい傾向にあります。これは、これらの目的が制度外の取り組みと組み合わせることで、より効果を発揮する可能性を示唆しているでしょう。

図表2:目的別の成果実感(肯定群・否定群)

図表3:目的別の満足感(肯定群・否定群)

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成果実感の差を生む要因

等級軸の数と成果実感

等級軸(職能・職務・役割)を2つ以上組み合わせている企業は、1つのみの企業よりも成果実感が高い傾向が見られました。特に「キャリア自律の促進」では、等級軸が1つの企業の成果肯定群が6.8%にとどまるのに対し、2軸・3軸の企業では4割弱と大きな差があります。これは、ジョブ型制度が一律に導入されるものではなく、自社の人材構造に合わせた設計が重要であることを示唆しています。

図表4:目的別・等級軸数別での成果実感の肯定群・否定群の差

図表5:ハイブリッド型等級制度のイメージ

施策の実施率と成果実感

最も実施率が高い施策は「職務評価による職務等級格付け」(45.1%)で、次いで「キャリア研修」(41.2%)、「管理職の評価力向上研修」(39.9%)が続きます。一方で「退職勧奨の実施」は1割未満にとどまります。

図表6:実施施策

施策数と成果実感は比例関係にあり、施策数が7つ以上の企業では、成果実感の肯定群が約7割に達しています。施策数が少ない企業との差は最大で55ポイントを超えました。これは、ジョブ型制度が単一の施策で効果を生むのではなく、複数の施策が組み合わさることで相乗効果が生まれることを示唆しているでしょう。

図表7:目的別・施策数別での成果実感の肯定群・否定群の差

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運用上の課題と今後の展望

ジョブ型運用における最大の壁として、「人事部の人員不足」(34.3%)と「人材マネジメントに関する管理職の知識・能力不足」(29.4%)が挙げられました。制度そのものよりも、それを動かす「人」と「組織」が課題となっていることが明らかになっています。多くの企業で、管理職への権限移譲や能力開発が追いついていない実態がうかがえます。

図表8:制度運用上の障壁

今後の施策意向を見ると、「職務記述書」の廃止意向が実施企業の約3割に上る一方で、スキル評価や多面評価(360度サーベイ)など「人材の見える化」への導入意向が高まっています。これは、日本企業のジョブ型運用が「職務の定義」から「人材の把握・配置」へと関心を移しつつあることを示唆しているでしょう。ジョブ型制度の成果に向けては、運用できる組織づくりと、スキルや適性などの人材データの蓄積と活用が、今後の重要な課題になると考えられます。

図表9:各施策の継続・廃止意向および未実施企業の導入意向

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調査概要

本調査の詳細は以下の通りです。

  • 調査名: ジョブ型人事制度の運用実態調査

  • 調査目的: 日本企業におけるジョブ型人事制度の運用状況と課題を多角的に把握し、成果につながる要因を明らかにすること

  • 調査対象: 従業員規模300名以上で、役割・職務型の等級制度を一部でも導入している企業の人事

  • 調査方法: インターネット上でのフォーム回答

  • 項目数: 33問

  • 実施時期: 2026年7月23日~28日

  • 有効回答数: 636

調査概要

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株式会社リクルートマネジメントソリューションズについて

株式会社リクルートマネジメントソリューションズは、「個と組織を生かす」をブランドスローガンに掲げ、クライアント企業の経営・人事課題の解決と、事業・戦略推進を支援するリクルートグループのプロフェッショナルファームです。1963年の創業以来、人材採用、人材開発、組織開発、制度構築といった幅広い事業領域において、アセスメント、トレーニング、コンサルティング、HRアナリティクスなどのソリューションを提供しています。また、社内に専門機関である「組織行動研究所」「測定技術研究所」を設け、理論と実践に基づいた研究・開発・情報発信を行っています。

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