個人の問題ではなく“構造”の問題
岩永氏は、自身の学級崩壊が個人的な問題だけでなく、教育現場の「個人依存」の構造に起因すると考えています。文部科学省の調査でも、教員の長時間労働や精神的負担は大きな課題となっており、精神疾患による休職者や若手教員の離職が増加している現状があります。教師の仕事が本当に楽しくなるのは3年目以降と言われる中、その前に現場を去ってしまう教員が多いことが指摘されています。

準備されないまま始まる現場と“個人依存”の限界
教育現場では、新任教員にも即戦力が求められる一方で、必要な力が事前に十分に育成されていないという課題があります。例えば、給食指導について、教育志望の大学生を対象とした調査では、約79%が「そのような授業は必要だった」と回答しているにもかかわらず、実際に授業を受けたことがあるのは約15%にとどまっています。電話対応など、一般企業では研修やマニュアルが整備されている業務も、教育現場では個人の経験や努力に委ねられているのが現状です。
この「個人依存の構造」が、初任者の苦しみや離職を招き、残された現場の疲弊につながる悪循環を生み出しているとされています。


NPO法人「教育新未来」の設立と活動
このような現状を変えるため、岩永氏は公立小学校教員として勤務しながら、NPO法人「教育新未来」を設立しました。長崎県大村市を拠点に、月1回の教員向け勉強会を開催しており、リアルとオンラインを合わせて約40名の先生方が継続的に参加しています。県外からの参加者も増え、地域や立場を越えた学びの場へと広がっています。

また、SNSでの情報発信にも力を入れており、総フォロワー数は約8,000名にのぼります。発信内容は「明日すぐに使える実践」や「現場で悩む先生への具体的なヒント」が中心で、オンラインとリアル双方で学びが循環する仕組みを構築しています。

全国へ広がる教育コミュニティと「学び合いの連鎖」
NPO法人「教育新未来」の取り組みを通して、「一人で悩まなくていい」「明日から使える実践がある」といった声が現場から届くようになり、地域や校種を超えたつながりが生まれています。各地での勉強会や実践交流を通じて、学び合いのネットワークは全国へと拡大しており、一人ひとりの実践が共有され、磨かれ、次の現場へとつながる「学び合いの連鎖」が教育を変える力になると考えられています。

そして、その学びを長崎の教育へ還元するため、教育関係者や地域の人々とともに「長崎教育フェス」が開催されました。これは、立場や所属を越えてこれからの教育について考える貴重な機会となったそうです。現場だけでなく、地域や社会とつながりながら教育をより良くしていく動きが広がり始めています。

これからの挑戦と使命
教育現場は現在、限界に近い状態にあると言われていますが、同時に現場には変える力も存在すると岩永氏は考えています。一人の公立教員として、先生方が「明日、学校に行くのが少し楽しみになる」ような状態を作り、その先に子どもたちの未来があることを信じて活動されています。

しかし、「教育は一人では変えられない」という強い認識のもと、人と出会い、つながり、多様な立場の人々と力を合わせながら教育を前進させていくことを目指しています。現場の声を現場だけで終わらせず、社会へ届け、つなげ、広げ、教育界をより良い方向へ変えていくことが、現在の岩永氏の使命です。

活動への参加について
本活動にご興味をお持ちの方、また「教育をより良くしたい」と感じている方は、ぜひ連絡してみてはいかがでしょうか。立場や地域を越えて、ともに教育を創っていく方々とのつながりを求めています。
-
Instagram
日々の教育実践や「明日すぐ使える指導の工夫」が発信されています。
https://www.instagram.com/sho0829i_teacher -
LINEオープンチャット「教育『新未来』オプチャ」
教育サークル「新未来」では、【教育の新しい未来を共に創ろう】をテーマに活動しています。オープンチャット内では、日々の教室実践の共有、無料ZOOM勉強会の案内、時期ごとの特別資料の配信など、【明日すぐ実践できる】内容が中心に発信されています。
https://line.me/ti/g2/CjSOcpUpL3eeB6itSB-bJ284RdE4kcfIoVz__w
※参加にあたっては、アナウンス欄またはノート欄の規約をご確認ください。 -
お問い合わせ
講演・研修・取材・共同プロジェクト等の依頼は、メールまたはInstagramのDMより連絡が可能です。
sho0829i@gmail.com





コメント