2年連続認定の背景:本質的な「働きがい」の追求
スエヒロ工業は、建設業における「健康」を単に身体を壊さないことだけではないと考えています。自分の仕事が正当に評価され、将来のキャリアに希望を持てる「心理的安全性の確保」が不可欠であると認識しています。同社のダイバーシティ推進課は、「社員の心理的健康」と「納得感のある働き方」の両立を目指し、以下の3つの施策を特に強化しました。
- 対話を可視化する評価制度の確立
- 多様なキャリアを尊重する組織文化の構築
- 「レインボー勉強会」を軸にした、誰もが自分らしくいられる現場づくり
これらの施策は、「社員一人ひとりが安心して言葉を発せられる職場」という共通の軸でつながっています。
2026年4月、新卒社員が入社:対話が呼んだ出会い
2026年4月、スエヒロ工業に施工管理職として新卒社員が入社しました。彼女が入社の決め手として挙げたのは、社長や採用人事課長との対話を通じて感じた、建設業界の固定観念に縛られない柔軟な社風でした。
本人の希望を受け、施工管理としての業務と並行して職人の仕事も経験できるよう、研修内容をカスタマイズしています。現場での職人技術と施工管理の両方を学べる体制を整え、多様なキャリアパスを共に描いています。

入社式の様子は、スエヒロ工業のインスタグラムでも紹介されています。
目標に向かう:対話と日常に溶け込む健康支援の仕組み
新・人事評価制度:定期面談で「将来への不安」をなくす
同社では現在、評価制度の試験運用を行っています。目標を設定し、その達成に向けたプロセスを仕組み化し、達成を給与に反映することで、社員が達成感を味わい、自己成長を感じられるようにしています。この達成のために重視されているのは「対話の質と量」です。
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半期で3回の定期面談: 「目標設定」「中間」「評価」のサイクルを仕組み化しています。
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現場の変化: 社員からは「取り組むべきことが明確になった」「100%の達成だけでなく、110%、120%を視野に入れた前向きな行動ができるようになった」という声が上がっています。
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効果: 評価基準を明確にし、事業目標に基づいた会話を上司と重ねることで、将来への不安を解消し、精神的な健康(メンタルヘルス)に直結させています。
健康経営の実績:継続的な取り組みが認定につながる
健康経営優良法人認定につながった同社の取り組みは以下の通りです。
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健康診断受診率: 全従業員対象で100%です。
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ストレスチェック: 従業員50人未満のため法的義務外ですが、社員のメンタルヘルス把握を目的に自主実施しています。
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「オフィスdeヤサイ」導入: 職場での野菜摂取機会を日常的に確保しています。
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スポーツエールカンパニー認定: スポーツ庁が認定する「従業員のスポーツ活動を奨励する企業」として認定されています。
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労働時間の適正化: 職種ごとの業務負荷の偏りを課題と認識し、長時間労働の削減に継続的に取り組んでいます。
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社内報でのトレーニング紹介: 自社運営ジム「eIGHT GYM」のトレーナーによるトレーニング解説を2ヶ月に一度、社内報で発信しています。
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本社内トレーニングスペース: 本社敷地内に設置し、社員がいつでも気軽に体を動かせる環境を整備しています。
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自社運営ジム2店舗: 本社から車で約15分の場所に、24時間型セミパーソナルジム(トレーナー常駐10~22時)と、女性専用24時間トレーニングジムがあります。社員は2店舗とも無料で利用可能です。

健康経営の原点:「建物の価値を高める」と「人の価値を高める」は同じ
スエヒロ工業が社員の健康に取り組み始めたのは、「健康経営」という言葉を意識する以前のことでした。代表の櫻井氏は、トレーニングが体だけでなく心の健康にも作用し、人の人生そのものに価値を与えることを知りました。そこで気づいたのが、建設事業との共通点でした。
「工事を通じて建物の資産価値を最大限高める」ことと「トレーニングを通じてその人自身の価値を高める」ことは、同じ考え方であるというものです。この考えから、2018年に社内にトレーニングスペースを設け、翌2019年には一般向けジム「eIGHT GYM」を開業しました。これは認定を目指してのことではなく、「社員が元気に働けることを願う」という取り組みが、結果として2年連続の健康経営優良法人認定という評価に結びついています。

株式会社スエヒロ工業 代表取締役社長 櫻井 弘紀氏のコメント
代表取締役社長の櫻井弘紀氏は、健康経営優良法人への2年連続認定を大変光栄に思っていると述べました。建設業は長らく『3K(きつい・汚い・危険)』と呼ばれていましたが、給与・休日・希望という『新3K』を掲げて業界全体が変わろうとしている中で、同社は独自の「スエヒロ工業式3K」を進めてきたと説明しました。その3Kとは、「協力」「個人を尊重」「鍛える」の三つです。
今後も、社員一人ひとりが心から安心して働ける環境をつくることを経営の根幹に置いていくと語っています。今回の認定は、その取り組みの一つの証として受け止めており、数字や制度だけでなく、対話を積み重ねることで社員の心理的健康を守る姿勢はこれからも変わらないとのことです。地方中小建設業の新しいロールモデルとして、業界全体に広げていきたいと抱負を述べています。

会社概要
会社名:株式会社スエヒロ工業
本社:静岡県沼津市足高287-29
代表者:代表取締役社長 櫻井 弘紀
創業:1987年5月1日
従業員数:30名(役員3名を含む)/2026年5月1日時点
URL:http://www.suehiro-kogyou.co.jp/
事業内容:防水工事業、塗装工事業、左官工事業、内装仕上工事業、とび・土工工事業、石工事業、屋根工事業、タイル・レンガ・ブロック工事業、板金工事業、建設工事業、ヘルスケアウェルネス事業





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