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将来の住まい方・働き方を実践研究する「DUALER LAB」を設立

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設立の背景:分析から実践へ

マイクロベース株式会社はこれまで、データとテクノロジーを活用して空き家対策や住宅政策などの地域課題に取り組んできました。しかし、データ分析や既存制度の最適化だけでは、地域や暮らしの未来を十分に描ききれないという問題意識を抱くようになりました。

既存の尺度に囚われず、まだ十分に評価されていない価値を見出すためには、生活者自身が現場に入り、仮説を実践によって検証する必要があると考えています。この背景については、以下の記事で詳細が語られています。

データ予測会社としての限界、その先へ——マイクロベースの新たな挑戦

また、多拠点居住を考える中で、日常生活の基盤となる「主」(仕事や子育てなど)を守りながら、心身の回復や趣味といった「副」をどのように育てるかが重要であるという問いに至りました。二つ目の住居を持つ負担が大きければ、「副」が新たな「主」になりかねません。そこで、現在の生活基盤を維持しつつ、無理なく地域に通い、「また帰りたい」と思える場所を育てる仕組みが必要だと考えられています。この点については、以下の記事で詳細が述べられています。

なぜ多拠点居住は広がらないのか——暮らしの「主」と「副」から考える

暮らしの「主」と「副」から考える多拠点居住

これらの問題意識を具体的な行動へ移すため、DUALER LABが設立され、社内活動から開始されています。

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「デュアラー」とは:新しい多拠点居住の形

マイクロベース株式会社が提案する「デュアラー」とは、自宅以外にも自分らしい生活拠点・就業拠点を持ち、複数の地域を日常として楽しむ人を指します。

デュアラーの概念図

一般的に「二拠点居住」は、都心と地方にそれぞれ住居を所有し、一定期間ごとに行き来する生活を想起させますが、デュアラーのあり方は、より身近で日常生活に取り入れやすいものです。例えば、毎月通いたくなる海辺の町、子どもと継続的に過ごせる里山、顔なじみがいる朝市のある港町、仲間とスポーツやサウナを楽しめる場所などが「もう一つの生活拠点」になり得ます。

住居の所有や移住は前提とせず、旅行者よりも継続的に地域と関わりながら、移住者ほど大きな負担を負うことなく、自分なりの「もう一つの日常」を育てていく暮らし方をデュアラーと呼んでいます。また、高所得世帯やフルリモートワークが可能な就労者など一部の人に限定せず、趣味の充実、家族との新しい体験、企業やコミュニティを通じた地域との関わりを求める幅広い生活者が無理なく選択できる暮らし方を目指しています。

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空き家を「新しい暮らしを支える資源」へ

これまで空き家は、管理負担や防災・防犯上の懸念を伴う「解決すべき問題」として捉えられることが少なくありませんでした。しかし、この見方は空き家の一面にすぎません。

空き家を「新しい暮らしを支える資源」へ

利便性、価格、性能といった従来の住宅評価に加え、趣味を楽しむ、仲間と集う、家族で新しい経験を共有する、地域との関係を育てるという価値に目を向ければ、地域に存在する住宅や空間には新しい役割が生まれます。人口減少に伴う空き家の増加や建設費の上昇といった背景から、既存の戸建て住宅を「余っている建物」としてではなく、新しい暮らし方や働き方を支える社会的資源として捉え直すことが重要です。DUALER LABでは、この可能性を生活者の視点から実践的に検証します。

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具体的な実践:戸建てオフィスという選択

DUALER LABの問題意識につながる具体的な実践の一つとして、マイクロベース株式会社は本社とは別に、2026年9月から武蔵小杉の戸建て住宅をオフィスとして活用しています。これは、社員が多く居住する武蔵小杉において、歩いて帰れるオフィスにしたいという構想のもと設立されました。

戸建てオフィス内の卓球台

この取り組みは、業務上必要な機能と、交流、健康、余暇といった暮らしの要素を両立させる試みです。「主」の観点では、社員数の増加への対応、来訪者との十分な対話時間、事業活動に適した費用水準を重視しています。一方、「副」の観点では、社員が集中しつつリラックスして働ける環境、社員間の交流促進、身体を動かす機会を通じた健康的な働き方への接続を重視しています。

戸建てオフィス内のワークスペース

オフィスビルが一般的な働く場所である中、事業の成長に伴い一定の床面積が必要となると、マンションや小規模区画では選択肢が限られ、賃料も上昇します。条件によっては、戸建て住宅を活用することで、必要な広さと柔軟な使い方を確保できる可能性があります。特に、コワーキングスペースから次の段階へ移行する中小企業やスタートアップにとって、戸建てオフィスは有効な選択肢の一つになり得るでしょう。

戸建てオフィス内の会議室

機能性に加え、社員や来訪者に新しい体験を提供できる場は、企業文化の形成、採用、社内交流、対外的な情報発信にも寄与します。戸建てオフィスの活用を含む一連の実践を通じて、住まいと働く場所の新たな関係を実証していく方針です。

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DUALER LABで検証するテーマ

DUALER LABでは、社員が地域へ出かけ、働き、余暇を過ごし、人と交流し、ときには家族や仲間と時間を共有する中で、「もう一つの生活拠点」がどのように育つのかを観察します。主な実証テーマは以下の通りです。

  • 人が特定の地域へ継続的に通い始めるきっかけは何か

  • どの程度の訪問や交流を経ると、「また帰りたい」と感じるようになるのか

  • 地域とのつながりが育つ過程と、継続を支える条件は何か

  • 趣味や子育ては、月に一回以上地域へ通う動機になり得るか

  • 企業の制度や福利厚生は、社員が最初の一歩を踏み出す後押しになるか

  • 子どもが楽しみ、保護者も安心して働ける環境をつくれるか

  • 地域での体験を、子どもの学びや自由研究につなげられるか

  • スポーツやサウナなど、健康と交流を促す活動を働き方に組み込めるか

  • 仕事や家庭が忙しい人でも、地域活動や趣味に無理なく参加できる仕組みをつくれるか

机上の検討だけでは把握できない価値や課題を、現地での体験や交流を通じて捉え、知見として蓄積されます。これらの実践は、社員の幸福度や働き方の向上にとどまらず、地域活性化や空き家活用の新しい選択肢を考えるための基礎になると考えられています。

DUALER LABが目指すのは、二拠点居住そのものを普及させることではありません。自宅以外にも、自分らしく過ごせる場所があるという選択肢を、特別な条件を持つ一部の人だけでなく、より多くの人が持てる社会を実現することです。人口が減少し、空き家が増加する時代において、住まいを単に余剰となった建物として扱うのではなく、新しい暮らしや地域との関係を始めるための場として捉え直すことが求められています。DUALER LABは、その可能性をマイクロベース株式会社の社員自身の暮らしと働き方を通じて確かめる社内活動であり、実践から得られた知見を社内外へ共有し、将来の住宅政策、地域づくり、空き家活用、企業の福利厚生や働き方に活かしていく予定です。

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社外との連携と今後の展望

DUALER LABはまず社内活動として実践を開始しますが、今後は新しい暮らし方や地域との関わり方に関心を持つ社外の個人・団体とも、試験的に知見を共有し、ともに検討・実践できる機会を設ける予定です。多拠点居住の経験や特別な専門知識は必須ではなく、都市計画、建築、デザイン、地域づくり、教育、行政、アウトドア、子育てなど、さまざまな領域の視点を持ち寄りながら、その可能性を検証していくとのことです。

活動や公開イベントに関する案内を希望される方は、以下のフォームより回答を受け付けています。

活動案内フォーム

DUALER LABの詳細は以下のホームページで確認できます。

DUALER LABホームページ

マイクロベース株式会社は、DUALER LABを通じて、社員自らが新しい暮らし方・働き方を実践するとともに、得られた知見を継続的に発信します。将来的には、住宅政策、空き家活用、地域づくり、企業の福利厚生などへの応用を進め、データとテクノロジー、そして生活者としての実践の双方から、住まいとまちの新たな価値の創出に取り組んでいく方針です。

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