会社設立で利用した専門家は「税理士」が約6割!経営者106名が語る設立の進め方と専門家活用の実態
起業家支援を専門とするベンチャーサポート税理士法人は、会社設立を経験した代表者106名を対象に、「会社設立の進め方・専門家活用」に関する調査を実施しました。この調査により、会社設立における経営者の実態や専門家活用の傾向が明らかになっています。
調査概要
今回の調査は、株式会社または合同会社を設立した経験を持ち、現在も当該法人の代表権を有している経営者・役員(20歳〜60歳の男女)を対象に、インターネット調査(セルフリサーチツール「サクリサ」)にて実施されました。有効回答数は106名で、調査期間は2026年6月22日から6月29日です。
会社設立の相談先は「専門家」が過半数
会社設立時の主な相談先については、「専門家(税理士や司法書士など)」が53.8%で過半数を占め、最多となりました。次いで「誰にも相談していない」が24.5%、「公的機関(商工会議所など)の無料窓口」「起業経験のある知人」が共に8.5%と続いています。

この結果から、会社設立に伴う法務・税務手続きの複雑さ・専門性の高さが、専門家への相談が多い背景にあることがうかがえます。一方で、「誰にも相談していない」という回答も一定数見られ、情報検索環境の充実や設立手続きを補助するサービスの普及が、自力で会社設立を進める選択肢につながっていると推察されます。
設立前の不安は「必要書類・費用」に集中
会社設立の手続きを始める前に感じた不安については、「特に不安はなかった」が24.5%となった一方、7割強が何らかの不安を抱えていたことが確認されました。「手続きの流れや必要書類がわからない」が31.1%で最多となり、「費用がいくらかかるかわからない」18.9%と合わせると、全体の半数を占めることが明らかとなりました。

「手続きの流れや必要書類」、「費用面」など、会社設立の初期段階で把握すべき項目に不安が集まりやすい傾向が示されています。会社設立では、定款の作成や法人登記、会社設立後の届出など複数の手続きが発生するため、一連のプロセスや費用の内訳が見えづらいことが、不安につながっていると考えられます。
情報収集は「ネット検索」と「知人紹介」が主流
会社設立に関する情報や相談先を探した方法については、「探していない」が18.9%となった一方、8割強が何らかの方法で情報や相談先を探していたことが確認されました。探した方法としては「インターネット検索」が47.2%で最多となり、次いで「知人・経営者仲間の紹介」が40.6%、「商工会議所・自治体の案内」が24.5%と続く結果となりました。

「インターネット検索」が上位となったのは、デジタル環境の普及により、会社設立に関する情報へ手軽にアクセスできるようになったためと推察されます。また、「知人・経営者仲間の紹介」は、身近な人からの情報や紹介による安心感が重視されていると考えられます。
専門家利用は8割強、「税理士」が最多
会社設立の手続きで利用した専門家については、「専門家は利用していない」が18.9%となった一方、8割強が何らかの専門家を利用していたことが明らかになりました。利用した専門家としては「税理士」が58.5%で最多となり、次いで「司法書士」が38.7%、「行政書士」が18.9%と続いています。

「税理士」「司法書士」が上位となった背景には、設立後の税務や融資の申込み、登記申請といった会社設立前後の実務を相談できる点が影響していると考えられます。事業内容や設立後の経営課題に応じて、複数の専門家を活用する動きもみられました。
外部サポート費用は「5万円未満」が4割強。無料活用も選択肢に
外部サポートに支払った費用の総額については、「0円」が33.0%で最多となり、「1円~1万円未満」2.8%、「1万円~5万円未満」6.6%を合わせると、全体の4割強が「5万円未満」に収まる結果となりました。一方で「30万円以上」も18.9%となり、外部サポートに支払う費用には幅があることが確認されています。

「0円」を含む「5万円未満」の層が多い理由としては、自力での手続きに加え、民間の無料オンラインツールや、税理士をはじめとする専門家への無料相談が活用されていることが推察されます。コストを抑えるか、確実性を優先するかによって、外部サポートへの費用のかけ方に差が生じていることが示されました。
専門家選びの重視点は「対応力」と「実績・専門性」
会社設立の専門家を選ぶ際に重視するポイントについては、「問い合わせへの対応の速さ・丁寧さ」が28.3%で最多となり、「会社設立の実績・専門性」17.9%と合わせると、全体の4割強を占める結果となりました。また、「費用の安さ・料金体系の明確さ」「会社設立後も含めた長期的なサポート」が共に15.1%で並んでいます。

「対応の速さ・丁寧さ」や「実績・専門性」に回答が集まった点から、会社設立で発生する書類作成や提出手続きを、迅速かつ正確に進めたい意向がうかがえます。料金体系を明確に把握し、会社設立後の税務・経理対応まで見据えて相談先を選ぶ傾向も見られました。
会社設立で苦労した作業は「必要書類作成・役所への提出」が最多
会社設立の手続きで苦労した作業については、「特に苦労したことはない」が19.8%となった一方、8割強が何らかの作業に苦労していたことが確認されました。「必要書類の作成や役所への提出」が39.6%で最多となり、「会社のルール(資本金額・事業目的など)の決定」13.2%と合わせると、全体の半数以上を占める結果となっています。

「必要書類の作成や役所への提出」が最も多く選ばれた背景には、提出書類の種類が多く、準備に手間がかかることが影響していると言えるでしょう。一方で「特に苦労したことはない」という回答も見られ、無料オンラインツールや専門家の活用により、会社設立の負担が軽減されていると推察されます。
会社設立の進め方に「後悔・反省あり」は4割強
会社設立の進め方を振り返った際の後悔や反省については、「多少ある」が26.4%で最多となり、「大いにある」の18.9%と合わせると、全体の4割強を占める結果となりました。一方で、「まったくない」が19.8%、「ほとんどない」が16.0%となり、後悔や反省が少ない層も一定の割合を占めています。

後悔や反省「あり」が一定数見られる背景には、会社設立は何度も経験するものではなく、実際に経験して初めて気づく判断や手続きの難しさがあったことが影響していると考えられます。
後悔・反省の内容:「無料相談活用不足」が目立つ
後悔や反省が「大いにある」「多少ある」と回答した人を対象に質問したところ、自分で進めた人のなかでは「無料相談をもっと活用すればよかった」が39.6%で最多となりました。一方、専門家を利用した人のなかでは「複数の専門家を比較・検討すればよかった」が22.9%で最多となっています。

自分で進めた人では、「専門家」や「無料相談」をもっと頼ればよかったという後悔・反省が目立ち、会社設立時における専門的なアドバイスの必要性がうかがえました。さらに、進め方によらず「もっと早く動き出せばよかった」という回答も見られたことから、準備期間の確保が共通の課題になりやすい傾向が示されています。
今振り返って任せたい相手は「税理士」が約半数
会社設立の手続きや相談を今振り返って任せたい相手については、「税理士:会社設立後の税務・融資も見据えて」が45.3%で最多となり、半数近くを占めました。「自分で進める、またはオンラインの会社設立支援ツールで十分」が21.7%、「司法書士:登記の専門家として確実性を重視」が16.0%と続いています。

「税理士」の回答が上位となった背景には、会社設立をゴールとせず、その後の税務や融資、資金繰りまで見据えて相談したい意向があると考えられます。一方で、「自分で進める、またはオンラインの会社設立支援ツールで十分」と考える層も一定数みられ、手続きの進め方や求める支援の範囲によって、相談先に対する考え方が分かれる結果となりました。
ベンチャーサポート税理士法人について

ベンチャーサポート税理士法人は、全国61拠点を展開する士業グループ「VSG(ベンチャーサポートグループ)」に属する税理士法人です。会社設立・起業家支援の分野で、これまでに3万9,000社を超える支援実績を有しています。グループには、税理士法人をはじめ、行政書士法人、司法書士法人、弁護士法人など多様な専門家が在籍し、幅広いニーズに対応しています。





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