賛同の背景:舞台制作現場の課題
舞台制作やイベント運営は、公演スケジュールや出演者の都合により現場の動きが左右されやすく、突発的な対応が生じやすい業務です。勤務場所と勤務時間の両方が変動しやすいため、労働時間管理が難しい領域とされてきました。このような業種特性から、「自社では働き方改革は難しい」と捉えられ、着手が後回しになるケースが見受けられます。ホリプロは、若手人材の定着と採用を経営課題と位置づけ、この領域での取り組みを開始しました。
ワーク・ライフバランスによる支援内容
ワーク・ライフバランスは、ホリプロの公演事業本部ファクトリー部の特性に合わせた研修設計を行いました。
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月1回・2日程開催による参加率の確保:全社員が同一日時に集まることが困難なため、月1回の研修を2日程に分けて実施し、いずれかの日程に参加できる形式としました。
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行動表による勤務状況の共有:活用が進んでいなかった勤務状況の可視化と共有の仕組みについて、部門全体でより活用される方法を話し合いました。これにより、誰がどの現場にどれだけの時間を使っているかを部門全体で把握できる状態になっています。
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チームごとのミーティングの定着:部門全体のルール作りだけでなく、チーム単位で話し合う場を設け、現場が分散していても定期的に議論が続く形にしました。
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計画的な休暇取得の試行:公演スケジュールを前提に、あらかじめ休暇を組み込む運用を試行しています。
取り組みの経過と変化
当初、議論の出発点は残業時間と休暇取得に関する課題認識でした。しかし、研修と対話を重ねる中で、議論は「一流の制作集団とはどのような状態か」を参加者自身の言葉で定義する方向へと変化しました。働き方改革を作品づくりに必要な取り組みとして位置づけたことが、転換点となっています。ワーク・ライフバランスの支援では、施策を上から導入するのではなく、現場が自ら課題を設定する過程が重視されました。
この取り組みを通じて、経営層・管理職の意識の変化、社員間コミュニケーションの活性化、心理的安全性の向上といった変化が見られています。
「働き方改革加速宣言」の概要

「働き方改革加速宣言」は、労働力人口が減少する中でも、多様な人材が意欲高く成果を出せる職場を作り、競争力を高める経営戦略です。長時間労働に依存しない生産性の高い組織づくりを加速し、社員の健康・成長・創造性を最大限に引き出し、育児や介護といった家庭事情にも責任を持ちながら活躍できる「人が持続的に力を発揮できる働き方」を標準とすることで、企業価値と社会価値の双方を高めることを目指しています。2026年9月時点での賛同企業・団体数は20組織に上ります。
「働き方改革加速宣言」の特設ページはこちらです。
https://work-life-b.co.jp/wsr-accelerate
関係者からのコメント
株式会社ホリプロ・グループ・ホールディングス 取締役 経営管理本部長 池橋 敬雄氏

エンターテインメント・芸能業界は現場の変動が大きく、働き方改革の推進が最も難しい領域の一つとされてきました。その中で、株式会社ワーク・ライフバランスがホリプロの複雑な現場に真摯に向き合い、親身に寄り添ってくださったからこそ、変革への第一歩を踏み出すことができたと感じています。専門的なノウハウと後押しがあったからこそ、現場が自ら前向きに対話を重ね、意識を変えるきっかけを掴めたとのことです。
制約が多いとされる舞台制作の現場で芽生えたこの変化が、「ホリプロで取り組めるのであれば当社でも」と、同業他社や同様の課題を抱える多くの企業にとって、新たな可能性や挑戦のきっかけとなる一つの事例となれば幸いです。今回の「働き方改革加速宣言」への賛同を機に、今回の取り組みで得た芽をグループ全体へと広げ、多様な人材が持続的に輝ける環境づくりを推進していくとのことです。エンターテインメント業界の持続可能な未来に向け、これからも着実に改革を進めていくと述べています。
株式会社ワーク・ライフバランス 上級シニアコンサルタント 松尾 羽衣子氏

株式会社ホリプロが芸能・エンターテインメント業界初の働き方改革加速宣言に賛同したことは、日本の多くの芸能・エンターテインメント業界の働き方をより良いものにしていくために大変意義深いことだと感じているとのことです。
芸能・エンターテインメント業界は、多くの方に夢を与える憧れの仕事である一方で、公演や撮影が昼夜問わず行われ、土日に本番があることも多いため、「働き方改革が最も遅れている業界」というイメージもあります。その中でホリプロが宣言に賛同したことは、働きやすさと良い作品作りの両立を本気で進めようとする強い意思の表れだと感じているとのことです。
今回はファクトリー部という舞台制作部門での取り組みであり、働き方改革はまだ道半ばであると担当者は述べていますが、今回の賛同によって、こうした改革がさらに加速し、社員の方々はもちろん、エンターテインメント業界全体としてより働きやすく、この業界で働きたいと思う方が多くなるように環境が一層整っていくことを期待しています。
株式会社ワーク・ライフバランスについて
株式会社ワーク・ライフバランスは2006年の創業以来、企業の働き方改革により業績と従業員のモチベーションの双方を向上させることにこだわり、コンサルティング事業を中心に展開しています。これまでに自治体・官公庁も含め3,600社以上を支援しています。残業30%削減と営業利益18%増加を実現した企業や、残業81%削減、有給取得率4倍、利益率3倍を達成した企業など、長時間労働体質の企業への組織改革に強みを持っています。





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