ATD-ICE 2026で営業育成改革を発表
パーソルキャリアが登壇したATD-ICE 2026(2026年5月17日~20日ロサンゼルス開催)は、The Association for Talent Development(ATD)が主催する世界最大級の人材開発カンファレンスです。世界中の人材開発・組織開発の専門家約1万人が集う場で、営業オンボーディング改革の実践事例が発表されました。人とAIの役割設計を実践に落とし込んだ事例として紹介され、多くの参加者との意見交換につながったとのことです。
発表タイトルは「Human First, AI Smart: Transforming Sales Onboarding with Purposeful Design(人間中心設計とAI活用:目的あるデザインが変えるセールス・オンボーディング)」でした。人とAIで営業スキルの育成を分担する新たなオンボーディング設計と、その実践を通じた営業人材育成改革について説明されました。
人とAIの役割を再定義した育成モデル
パーソルキャリアでは、転職サービス「doda」などで転職希望者の支援を担うキャリアアドバイザー(CA)の育成において、トレーナーが研修、ロールプレイング、商談同席、フィードバックまでを一貫して担っていました。しかし、採用人数の増加に伴い、育成の属人化と負荷集中が課題となっていました。
そこで、人とAIそれぞれの強みを活かしたハイブリッド型の育成モデルが構築されました。育成プロセスは「スキル定義」「AIによる反復練習」「トレーナーによる対人フィードバック」「商談同席」「AIとの壁打ち」「トレーナーによる行動変容支援」の6ステップに再構成されています。

このモデルでは、営業スキル習得を「わかる(知識理解)」と「できる(実践・行動変容)」に分け、前者をAI、後者を人が支えることで、育成の効率化と質の両立を図っています。AIが知識習得や反復練習、分析を担い、トレーナーは対話による動機づけや経験に基づく判断、問いかけによる行動変容支援に集中する設計です。
また、育成指導の考え方として、従来のPDCAからOODA (Observe/Orient/Decide/Act)への転換も取り入れ、変化の速い環境でも柔軟に学習と実践を回せるよう設計されています。
AI活用の試行錯誤から見えてきた「人」の価値
新たな育成モデルでは、「AI:知識習得、反復練習、分析」「人:対話、問いかけ、行動変容支援」という役割分担が明確化されました。AIは個々の状況に応じた学習支援やロールプレイングを担い、人は経験や洞察をもとに気づきを促すことで、学びを実践につなげる役割を担います。この考え方は社内で、AIが「わかる」を支援し、人が「できる」を育てる、と表現されています。
取り組みを通じて、パーソルキャリアが改めて注目したのはEQ(感情知能)です。顧客との信頼関係構築や、相手の状況を深く理解する力、内省を促す対話など、人ならではの価値はAIでは代替しにくい領域にあると考えており、こうした力を高めることが、これからの人材育成において重要になるとのことです。
導入効果
この結果、転職希望者が初回面談後14日以内に企業の求人に応募した割合(サービスエントリー率)は導入前の37.7%から40.8%へ向上しました。新卒・中途入社CAの生産性も前年比107.6%へ向上しています。

また、トレーナーの生産性は導入前に比べて約25%向上しました。結果として、トレーナーは転職希望者との対話や問いかけなど、人にしかできない価値の創出により集中できるようになっています。AIとの反復練習によって心理的ハードルが下がり、新人キャリアアドバイザーの「自ら考え、行動する力」が高まり、より主体的な顧客対応につながっているとのことです。
転職希望者からは、従来は「困ったときに対応してくれて助かった」といった利便性に関する評価が多く寄せられていましたが、2025年度は「CAの言葉や存在に励まされた」といった声が複数寄せられました。「CAのおかげで、初めて将来に対してワクワクすることができた」など、キャリアアドバイザーとの対話そのものを評価する声も見られています。
ATD参加者からの反応
発表後には、北米やアジアを中心とした参加者から、実装に関する具体的な質問が寄せられるなど、人とAIの役割設計を実践レベルで示した事例として関心を集めました。
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セッション参加者数:80名超
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参加国・地域:米国、カナダ、台湾、オーストラリア、チリ ほか
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セッション終了後も複数の質問・意見交換を実施
今後の展望
パーソルキャリアは今後も、AI技術の進化を踏まえながら、人とAIの最適な役割分担を再定義し、より高い価値を生み出す人材育成モデルの高度化を進めていくとしています。今後は、自立駆動型AIエージェントの活用も視野に入れ、学習の品質向上とさらなる効率化を目指すとのことです。
ATD-ICE 2026登壇者コメント
doda事業本部 エージェントサービス事業部 組織開発統括部 CA育成部マネジャーの佐々木絢海氏は、ATD-ICE 2026での意見交換を通じて、「人とAIのより良い協働のあり方」が国や地域を越えた共通テーマであることを感じたそうです。人材育成にAIを導入すること以上に重要なのは、「AIに何を任せ、人がどのような価値を発揮するのか」を意図的に設計することだというテーマには、多くの参加者からも共鳴を得られたと述べています。

佐々木氏は、この取り組みも初めから完成されたものではなく、AI活用の試行錯誤を重ねる中で、知識習得や反復練習はAIが支援し、対話や問いかけ、動機づけ、行動変容の支援は人が担うという現在のモデルにたどり着いたと説明しています。
今後も、テクノロジーを活用しながら、人が人を育てることの価値をさらに高め、キャリアアドバイザーの早期活躍と、その先にいる転職希望者への提供価値向上につなげていくとのことです。
パーソルキャリア株式会社について
パーソルキャリア株式会社は、「人々に『はたらく』を自分のものにする力を」をミッションとし、転職サービス「doda」やハイクラス転職サービス「doda X」を通じて人材紹介、求人広告、新卒採用支援などを提供しています。2022年5月にはプロフェッショナル人材の総合活用支援ブランド「HiPro」を立ち上げ、副業・フリーランス領域にも本格参入しました。グループの総力をあげて、これまで以上に個人の「はたらく」にフォーカスした社会価値の創出に努め、社会課題に正面から向き合い、すべての「はたらく」が笑顔につながる社会の実現を目指しています。
関連リンク:
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転職サービス「doda」: https://doda.jp/
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パーソルキャリア株式会社: https://www.persol-career.co.jp/
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パーソルキャリアのミッションについて: https://www.persol-career.co.jp/mission_value/





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