94.4%の企業が「中途採用が難化している」と実感
今回の調査では、人事・採用担当者の94.4%が「中途採用が難しくなっている」と実感していることが分かりました。これは、多く企業で中途採用を取り巻く環境が、以前にも増して厳しくなっている実態を示しています。
特に採用が難化している年齢層としては、「若手層(20代~30代前半中心)」が67.3%と最も多く、次いで「ミドル層(30代後半〜40代中心)」が57.1%を占めています。

若手層とミドル層で異なる採用難化の要因
採用が難化している理由を年齢層別に見ると、若手層とミドル層で傾向に違いが見られます。
若手層では、「求めるスキル・経験を持つ人が市場に少ない」(36.0%)が最も多く、「他社との人材獲得競争が激化」(28.6%)が続いています。これは、人材の不足や競争環境が相対的に大きく影響していることを示唆しています。
一方、ミドル層では各項目の割合は若手層と大きくは変わらないものの、「スキル・経験の組み合わせが複雑化」(24.5%)や「年収・条件面の要求が高くなっている」(18.8%)といった要因も一定程度挙げられており、採用要件の複雑さや条件面が影響している様子がうかがえます。
候補者の価値観・選考姿勢に見られる変化
候補者の価値観や選考に対する姿勢について、「変化を感じている」と回答した人事・採用担当者は94.4%に上りました。多くの企業が、近年の中途採用において候補者側の意識や判断基準が変化していると捉えていることが分かります。
具体的な変化の内容としては、「ワークライフバランスの重視度(優先順位の変化)」が56.5%と最も多く挙げられました。次いで、「仕事に求める価値(やりがい・成長・裁量など)」(46.1%)、「リモートワークなど柔軟な働き方の希望」(31.4%)が続いています。
採用担当者の多くが、候補者は給与や役職といった条件面だけでなく、働き方や仕事の内容、成長実感も含めて企業を選ぶ傾向が強まっていると感じていることがうかがえます。

約7割の企業で内定辞退が増加傾向
採用活動の難易度が高まる中、内定辞退が増加している実態も明らかになりました。約7割の企業が、ここ1〜2年で内定辞退の件数が増加したと回答しています。
内定辞退が増加した理由として最も多く挙げられたのは、「ワークライフバランスの希望と合致しなかった」(48.0%)でした。次いで、「他社の提示条件(年収・役職など)が優れていた」(40.7%)が続いています。
企業側が想定する条件と、候補者が重視する価値観との間にギャップが生じていることが、採用活動をより難しくしている様子がうかがえます。

採用難に対応するため、企業は採用手法の見直しを進めている
こうした状況を受け、企業には採用要件や採用手法そのものを見直す動きが見られます。今後注力したい施策としては、「母集団形成の強化」(35.1%)や「採用ブランディングの強化」(30.3%)が上位に挙げられました。
候補者との接点づくりや、企業としての魅力の伝え方を改めて強化しようとする姿勢がうかがえます。

人材紹介サービスには「見極め力」と「専門性」が期待されている
採用の難易度が高まる中、さまざまな採用施策が検討されており、人材紹介サービスに期待する役割についても明らかになりました。
今後、人材紹介サービスを活用する場合に企業が期待する点としては、「専門性の高い層への安定的なアクセス」(36.7%)や、「候補者のスキル・志向性を正確に把握すること」(35.8%)が上位を占めています。また、「転職市場に出ていない層へのアクセスや独自ネットワーク」(28.6%)も一定の割合を占めました。
採用要件が高度化・複雑化する中で、企業側では、候補者の経験やスキルをより正確に見極められる点や、専門性の高い層と出会える点に、人材紹介サービスの価値を見出していることがうかがえます。

まとめ
本調査からは、採用要件の高度化や候補者の価値観の変化により、採用活動が複雑さを増している実態が明らかになりました。転職を検討されている方にとっても、企業側が採用に苦戦している背景を知ることは、なぜ選考が厳しく感じられるのかを理解し、自身の経験や強みの伝え方を考える際のヒントになるでしょう。
JAC Recruitmentでは、企業の採用背景や求める人物像を踏まえながら、一人ひとりの志向や強みを整理し、キャリア選択の支援を行っています。転職をご検討の際は、以下の転職サイトをご参照ください。





コメント