法定雇用率2.7%の達成状況
調査結果によると、法定雇用率が引き上げられて約1ヶ月後の7月末時点で、「達成した(またはすでに達成していた)」と回答した企業は約7割(65.3%)に上りました。

この結果は、多くの企業が引き上げを見据え、早期から採用活動や社内整備を進めてきた実態を示しています。
企業の準備・取り組みと社内の意識変化
法定雇用率2.7%への引き上げに向けて企業が実施した準備・取り組みには、3月の調査から変化が見られました。「採用活動の強化」が引き続き最多であるものの、「採用目標人数の設定・見直し」が約3割から約4割に上昇し、社内啓発から実際の人数確保へと重心が移っていることがうかがえます。

社内の障害者雇用に対する意識については、「経営層の理解は深まったが、現場には浸透していない」が28.1%で最も多く、経営層と現場の間で意識のギャップが生じている実態が明らかになりました。

企業規模別の達成率と課題
法定雇用率の達成率は企業規模によって差があり、大企業(1,000名以上)が74.3%、中小企業(40〜49人)が72.9%と高い達成率を示した一方、中堅企業(100〜999人)は60.3%と最も苦戦しています。中堅企業は、雇用義務人数が増えるにもかかわらず、大企業ほどの専門組織や採用リソースを持たないことが影響していると推測されます。
未達成企業における今後の対応方針では、大企業が「外部支援サービスの導入を検討」(41.5%)を最多とする一方で、中小企業(40〜99人)では「具体的な方針は未定」(32.0%)が最多となり、納付金の支払いで当面対応する割合も高いことが分かりました。
達成企業の「維持への不安」と未達成企業の「人材不足」
法定雇用率を達成できた企業では、「身体障害以外(精神・発達障害など)への採用拡大」(38.5%)や「柔軟な働き方や社内環境の整備」(36.6%)が主な要因として挙げられました。
しかし、現在の法定雇用率2.7%を今後も安定して維持できる見通しについて尋ねたところ、達成企業の約半数(51.9%)が「当面は維持できるが、退職時の補充などに不安がある」と回答しました。さらに、「現状を維持するだけで精一杯である」(14.4%)や「維持するためには、抜本的な体制見直しが必要である」(4.8%)を合わせると、達成企業の7割以上が今後の安定維持に不安を抱えていることが判明しました。

一方、法定雇用率を達成できなかった企業が直面した要因としては、「求める要件に合う人材からの応募が集まらなかった」(35.7%)が最も多く挙げられました。その他、「現場の理解やサポート体制が整わなかった」(26.7%)や「多様な障害種別の採用拡大ができなかった」(24.4%)といった組織内部の課題も上位を占めています。
未達成企業は今後、「外部支援サービスの導入を検討」(32.4%)する割合が最も高い一方で、「具体的な方針は未定」(25.3%)や「納付金の支払いで当面対応」(21.7%)と回答する企業も多く、対応方針に苦慮している状況がうかがえます。

採用から「定着・戦力化」へシフト
障害のある社員の定着・活躍に向けて今後強化したい取り組みとしては、「障害特性に応じた人事評価制度や処遇の構築・見直し」(41.3%)と「管理職や現場社員向けのマネジメント・サポート研修の実施」(41.0%)が同程度に重視されています。また、「定期面談やメンタルケアなど、健康・体調管理のサポート」(32.8%)も上位に挙げられており、長期定着には制度整備と日々の細やかなサポートが不可欠であると認識されていることが分かります。

配属を増やしたいと考えている業務についても変化が見られ、従来の「一般事務・アシスタント業務」や「定型業務・単純作業」といったサポート業務中心から、「専門・技術業務」(19.8%→27.3%)や「企画・管理業務」(18.7%→26.0%)など、コア業務での活躍を見据えた方向へと意識がシフトしていることが浮き彫りになりました。

法定雇用率への対応を見据え、検討・導入したい外部支援としては、「入社後の定着支援サービス」(36.2%)が最も多く、「業務切り出しや職域開拓のコンサルティング」(33.4%)、「障害者雇用代行サービス」(32.3%)が続いています。これは、採用後の運用・定着面における専門的なサポートニーズが高いことを示しています。

まとめ
今回の調査により、障害者法定雇用率2.7%の達成率は約7割に達した一方で、達成企業の7割以上が今後の維持に不安を抱えている実態が明らかになりました。企業は「採用達成」の先にある「定着への不安」に直面しており、取り組みの重心は「採用」から「定着・活躍」へと移りつつあると推測されます。
今後は、人事評価制度や処遇の見直し、現場向けのマネジメント研修など、制度と現場理解の両面から「個の能力を最大化する環境づくり」が求められています。法定雇用率の達成はあくまで一つの指標であり、多様な人材が真に戦力として活躍できる組織基盤をいかに構築できるかが、企業の持続的な成長を左右する重要な鍵となるでしょう。
調査概要
株式会社ゼネラルパートナーズが運営する「障がい者総合研究所」が実施した調査の概要は以下の通りです。

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調査期間: 2026年7月28日(火)~2026年8月3日(月)
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調査方法: PRIZMAによるインターネット調査
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調査人数: 1,049人
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調査対象: 調査回答時に民間企業の人事・採用担当者と回答したモニター
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調査元: 株式会社ゼネラルパートナーズ
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モニター提供元: サクリサ
関連情報
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株式会社ゼネラルパートナーズ: https://www.generalpartners.co.jp/
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障がい者総合研究所: https://www.gp-sri.jp/
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障がい者の総合就職・転職サービス「atGP」:
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atGP(総合トップ): https://www.atgp.jp/
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atGPジョブトレ(就労移行総合): https://www.atgp.jp/training
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企業向け【無料】個別相談会: https://info.atgp.jp/lp/employer/consultation-meeting
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noteでの公開はこちら:
- 「障害者法定雇用率2.7%施行後の企業の達成状況と取り組み」に関する調査(前編): https://note.com/gp__info/n/nb555d27ec9c2





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