「早活人材」の未来を考えるシンポジウム開催
2026年7月30日(木)、岡崎市せきれいホールにて、「その進路指導 ホントに合っていますか? ~モノづくりは人づくり:早活人材の未来を考える~」をテーマとしたシンポジウムが開催されました。
当日は、学校関係者、企業経営者・採用担当者、労働組合関係者、保護者など多様な立場の方々が参加しました。高校卒業後の進路選択や、高卒・専門学校卒といった早く社会に出る若者の採用・育成について議論が展開されました。

「早活人材」とは
今回のシンポジウムのキーワードとなった「早活人材」とは、高卒や専門学校卒などを「非大卒」と捉えるのではなく、早く社会に出て現場で経験や技能を身につけながら成長していく人材として捉える考え方です。
シンポジウムでは、「大学進学か就職か」という二者択一ではなく、それぞれの若者が自分に合った進路を選べるよう、学校や企業がどのような情報や機会を提供できるかが議論の焦点となりました。
高卒求人は増加傾向、一方で就職希望者は減少
リクルートワークス研究所 主任研究員の古屋星斗氏からは、高卒就職市場に関する最新データが紹介されました。

2026年卒の高卒求人倍率は3.69倍に達しており、求人数は46.6万人と1996年卒以降で最高を記録しています。しかし、高卒の就職希望者は12万人台まで減少している状況です。

また、高卒求人のうち製造業が14.6万人、建設業が8.7万人と、これら2業種で全求人の50%を占めていることが示されました。企業からの採用ニーズが高まる中、特にモノづくり企業においては、高校生に自社の仕事を知ってもらうことや、入社後の育成まで含めた採用戦略を考える必要性が示唆されました。

「早く働くこと」もキャリア形成の一つ
愛知県議会議員の山口健氏による問題提起、愛知県教育委員会からの報告に続き、トヨタ自動車 Executive Fellowの河合満氏が登壇しました。河合氏は、16歳でトヨタ自動車に入社し、製造現場で経験を重ね、技能職出身者として初めて副社長に就任した自身のキャリアパスを紹介しました。

講演では「モノづくりは人づくり」をテーマに掲げ、現場で技能を習得すること、仕事をしながら学び続けること、そして企業が人材を育成することの重要性について語られました。大学を卒業してから社会に出るだけでなく、早く社会に出て仕事を通じて学びながらキャリアを形成する進路も存在することが、具体的な事例を通じて示されました。
学校と企業が連携し、進路選択の情報を届ける
パネルディスカッションでは、一般社団法人アスバシ代表理事の毛受芳高氏がコーディネーターを務めました。

学校、企業、労働組合などの立場から、高校生が進路を選ぶ際に、大学や専門学校などの進学情報だけでなく、企業や仕事内容、就職後のキャリアについても知る機会を増やす必要性が意見交換されました。また企業側についても、高校生を採用するだけでなく、自社の仕事を伝える機会を創出し、入社後に経験を積みながら成長できる育成環境を整えることが重要であると議論されました。
今回のシンポジウムでは、「進学か就職か」という二者択一ではなく、若者が複数の選択肢を知った上で自分に合った進路を選べる環境をどう構築するかという観点から、学校と企業それぞれの役割について深く議論されました。
一般社団法人アスバシでは、高校生と企業が接点を持つキャリア教育やインターンシップなどを通じて、若者の進路選択と企業の人材育成に取り組んでいます。アスバシの活動については、以下のリンクから詳細をご覧いただけます。






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